国際学会発表報告 IAMOT2012


IAMOT (International Assoriaciation for Management of Technology) はその名のとおり、技術経営(Management Of Technology)における国際学会の一つです。今年は、3月18日から22日にかけて台湾は新竹(Hsinchu)にて第21回目の年次会議が開催されました。


IAMOT CEO Dr. Yasser Hosni氏、国立清華大学 学長 Dr. Lih J. Chen氏をはじめとする、オープニングリマーク講演者とキーノートスピーチ講演者。日本からは、東京大学 児玉文雄 名誉教授により、技術とサービスの融合分野に関する講演がなされました。

新竹は「台湾のシリコンバレー」と呼ばれるほど、IT企業や半導体企業が集中している都市です。iPhoneやiPadの生産で有名なフォックスコン社もこの新竹に本社をおいています。今大会では、キーノートスピーチはもとより、各セッションでも台湾の主力産業である電子部品企業の技術経営に示唆を与える講演が多かったように感じました。

本センター、政策ビジョン研究センター、坂田梶川研究室(技術経営戦略学専攻)からは以下の5件の論文が採択され、秋山昌範教授、藤田桂英 特任研究員、佐々木一 特任研究員、田代久人 受託研究員、岩見紫乃 博士課程が参加し、研究成果の発表と意見交換をしてまいりました。
■Masanori Akiayama, Katsuhide Fujita, Satoru Yamamoto, Ichiro Sakata, "Analyzing Medical Incident Reports for Patient Safety ~using natural language processing and network analysis"

■Katsuhide Fujita, Masanori Akiyama, Keusik Park, Etsuko (NAKAGAMI) Yamaguchi, Hiroyuki Furukawa, Ichiro Sakata, "Linguistic Analysis of Large-Scale Medical Incident Reports"

■Hajime Sasaki, Ichiro Sakata, Yuya Kajikawa, "Scope of Multilayered Network For Regional Cluster Policy in Japan"

■Shino Iwami, Ichiro Sakata, "CLASSIFICATION OF RENEWABLE ENERGY POLICIES WITH INDICATORS OF SCIENCE AND MARKET"

■Masayoshi Ushikubo, Hisato Tashiro, Nobuzumi Fujii, Yuya Kajikawa, Ichiro Sakata, "Global Transfer of Quality Management"


厚労省が公開している医療インシデントレポートに対する、言語的解析結果および薬剤単語に着目した解析結果を講演する秋山昌範 教授


大阪市立大学附属病院の医療インシデントレポートに対してネットワーククラスタリングを用いて、ボトムアップに基づいた新しいカテゴリ提案をしている藤田桂英 特任研究員


長野県企業の取引データを元に、企業ネットワークのスモールワールド性を論じ、分析対象に応じたその性質変化を考慮する必要性があることを論じている佐々木一 特任研究員


国内企業の例をあげて、TQMに関する発表をする田代久人 受託研究員


再生可能エネルギーの各国の導入ポテンシャルと、科学技術ポテンシャルを比較し、政策提言をする岩見紫乃 博士課程


Dr. Antonio Lau氏(写真左)は昨年6月まで本センターに在籍していた香港理工大學のサプライチェーン専門家です。このIAMOTで久しぶりに再開し、議論を深めました。


Dr. Hsin-Ning Su(写真左)とDr. Pei-Chun Lee(写真中央)は、昨年11月に訪問した台北のSTPI(The Science & Technology Policy Research and Information Center )の研究者です。思わぬ再会でしたが、両名とも我々のことを良く覚えておいででした。互いに、科学技術政策に携わるセンターとして一層の連携をしていければと思います。


左から秋山昌範 教授、岩見紫乃 博士課程、藤田桂英 特任研究員、田代久人 受託研究員、佐々木一 特任研究員。



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