国際学会発表報告 ICMIT2010
去る2010.6.2-5、技術経営系の国際学会ICMIT2010(International Conference on Management of Innovation and Technology)第5回国際会議がシンガポールにて開催されました。当センターからは以下3件の研究がアクセプトされ、現地にて発表をしてまいりました。
■I. Sakata, H. Sasaki, Y. Kajikawa, M. Hashimoto, A. Morita, "An Academic Landscape of Patent & Innovation Research for Policy Reform"
■N. Shibata, Y. Kajikawa, I. Sakata, "Opportunity Discovery by Assessing the Gap Between Science and Technology -Case Study of Secondary Batteries-"
■H. Tashiro, J. Mori, N. Fujii, K. Matsushima, "Email Network Analysis for Organizational Management"
特許に関わる学術論文の俯瞰を通じて、次世代の特許制度を提言する坂田教授
論文と特許の差分分析により、有望な技術発掘を提案する柴田助教
企業内e-mailのネットワーク分析により、組織変化とリーダシップについて言及する田代受託研究員
学会終了後は、シンガポール国立大学を見学して参りました。シンガポールは国策として世界中から優秀な研究者を集めていることで有名です。小国であることを生かし、政策の一貫性と政府からのトップダウンによる科学技術政策を推し進めております。
近年のシンガポールは境界分野に力を注いでいるとのことで、「フュージョンポリス」という境界分野に特化した国立科学技術研究施設では、あらゆる学問分野の研究者が一同に会し研究を行うことで生まれるシナジーを期待しているようです。シンガポール国立大学においてもこの点は共通しており、例えば機械系の研究室の中にメディカルドクターを設置するなど、異分野連携に力を注いでいることがわかります。
シンガポール国立大学は非常に宣伝に力を入れているとのこと。建物や柱のあちこちにこのような公報が見られ、積極的にプレゼンスをアピールしています。
奥の建物が「フュージョンポリス」。手前はシンガポール国立大学付属病院。
シンガポールは国土や資源のリソースが小さいながらも、小国であることのメリットを生かし、小回りの効いた政策を遂行しています。科学技術政策に限らず、我が国としても学べるところがありそうです。
右から、坂田教授、柴田助教、佐々木研究員
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